な、なぜだ!?
検索に検索を重ねても、ムンバイAM2:00着という呪われた飛行機便しかみつからない。
旅慣れぬいたいけなジャパニーズを、
到着早々、陥れるためにこんな便しか用意していないのではないかと勘ぐりたくなる。
香港を経由したからか懐かしい日本人の顔はなく、
入管はインディアン70%、西洋人20%、残り国籍不明。
そんな孤立無援の中で、オレの旅は始まった。
・・・はじめは見知らぬジャパニーズに助けてもらおうと思ってたのに・・・
うう、こわいよぉ・・・まずは・・・両替だ。そうだよ、金が無いと何もできん!
始めてのインドに完全にビビりながらもインド銀行直営の両替店に並び、
どれどれと地球の歩き方を読む。
『両替してもその場で数えること。
使用不可能なクズ札を混ぜてきたり、お金を抜いて渡すことがある。』
勘弁してくれよ!仮にも空港という国家権威の中にある、かつ銀行の直営店やろ!?
そんなレベルの奴らが、そんなショボいことするのか!?
余計な知識を得てしまい、不安でドキドキしているとオレの番がまわってきた。
そして油断ならぬ顔をしたインド人のおっさんに100ドルを渡す。
しかし、つくづく見るとまったく悪い顔をしたインド人である。
しかも超がつく無愛想である。
「顔で人様を判断したらあかんよ?」とお祖母ちゃんは言っていたが、
オレはこんな無愛想なやつ信じられるほど甘い人生は送っていない。
ほどなくしてルピーの束がポイと投げ渡される。
そして、その場で数え始ようすると「GO!」と犬でも追い払うようにどけといわれる。
く、くそがぁ!日本人舐めんなよ!てめぇ絶対ごまかしただろ!と
おっさんのジェスチャーを完全無視して微動だにせず金を数える。
いちまーい、にまーい、さんまい・・・・・結局クズ札もなく綺麗に6000ルピーがありました。
・・・・ごめんね、おっちゃん。悪いのは地球の歩き方だよ?
そしてオレはホテルの出迎えを待っていた。
インドの夜は恐ろしい。
インターネットの波をひと泳ぎするだけで
着いて早々、やれ監禁や、やれ詐欺や、やれ窃盗やと小悪党の犯罪のパレードに遭遇できる。
オレはそんな恐ろしいスタートが切りたいほどマゾではない。
日本でインターネットを使い、真っ当そうなホテルを予約し『送迎あり』をセレクションしたのだ。
便名も伝えてあるので程なくして迎えがくるだろう。
さすがオレ。リスク管理は万事完璧である。
そして、待つこと30分・・・・・・こない・・・こない、こないこないこないよーーーーーーー。
いきなりだまされた(TдT) くそおおおおおおおおおおお!!!
*脚注 予約したホテルは2500円くらいのホテルです。
送迎ありにチェックを入れましたが当然のように来ませんでした。
高級ホテル以外では送迎はないと見ていいです。
ならはじめから送迎ありの項目などつけるなと言いたいですが、そこはインドクォリティです。
あきらめましょう。
しかし、ここで泣いていても事態は好転などしない・・・
かといって、外に群がる客引き達と交渉?こんな深夜に?
空港の外を眺めると暗がりにカモはまだかとインド人達の目がランランと不気味に輝いている。
失敗したらアグラーの学生のように・・・うん、絶対無理。
じゃあ、空港でお泊り?おおう・・・いやだ・・・
そんな思いで、とぼとぼと空港を歩いていると、、、
-------あ!なにこれ!
看板には「空港タクシー。市内300ルピー(450円)で行きます。」とある。
神様や!!おいおい!捨てる神あらばなんとやらやで!と地の関西弁でつぶやき
一路、空港御用達のタクシーカウンターへ。
「このホテルに行きたいの、助けて」と弱々しく微笑むと、
カウンターのお姉ちゃんもニッコリ微笑み返し、
このレシートを外のタクシー運転手に渡してねと言う。
よっしゃー神様!ありがとーと外に出ると、
わらわら「荷物お持ちしますぜダンナぁ!」「ホテルホテルホテルーーー!」と
客引きどもが群がってくるが、残念ながらwオレには専属のタクシー様がいるんだよw
カモなら他を探しなwと威風堂々と蹴散らすことに成功。
そして正規の真っ当な運転手くんにタクシーチケットを見せて乗り込む。
タクシーは日本のそれに比べてサスペッションがガタガタで
地面の振動がケツにダイレクトに響くが、
勝利の感動にうち震えるオレは全く気にならなかった。
そしてホテル到着・・・
『BAホテル』うん、確かにここだね!
運転手くんありがとー!ばいばーい!
さてさて、ホテルに入って寝ますかねぇと余裕綽々でホテルのドアに手をかけるオレ。
ガチャ、ガチャガチャ!
え?ホテルあいてない?あれ、、、トーントン。
ごめんくださーーーーーーい、あけてくーださーい。
ドアの向こうからはノーリアクションという返答。
-----つまり反応なし。
そして目の前の道路には死体のようにホームレスの皆様が・・・
え、オレも道路で寝ろってことですか?
うそだろ、おい!いやだいやだいやだ!!!!
ドンドンドンあけてーーーーーーあけろぉーーーあけんかいいいいい!!!!
「はーい・・・どぞーzzz」
あ、あいた!あっけねぇな、いや、ちがう。ありがとうございます!!
さんきゅーべりーまっち!!!ほんまは怖かったんです!
ロビーに寝転ぶインド人ホテルマンたちをまたぎ、カウンターに行く。
なんでこんなとこで寝てるんだよと心でツッコミを入れつつ、
パスポートを出し、ナンバーを控えられ部屋のベッドで寝転ぶ。
ああ、つかれたな。これから先、大丈夫かな。
でもまぁ、これで明日はムンバイ駅でみんなにあえる。
がんばろうzzZ
*脚注 インドのホテルに泊まる場合、100%パスポートを要求されます。
サイバーカフェ、バス、電車の予約などでもパスポートは必須アイテムで、思った以上に出し入れする機会があります。
いちいちカバンから出していると落としそうで怖いので、これを使っていました。便利です。
*脚注 Rs.1=1.5円で計算しています。
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