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02日目!前編 ムンバイ駅、怒羅衛門ズ再会 -ムンバイ- [インド旅行記-ムンバイ-]

india-train.JPG

名も無き駅に着いたオレは迷っていた。


切符売り場はどこだ?インド人を観察してもだれも切符を買っている様子がない。

あっれー?みんな定期でも使ってるのかなー?と
思っていると小さな部屋で切符が売っているのを発見。

ここはさほど大きな駅ではないが構内には人が群がっている。
しかし、この切符売り場には皮膚病のわんちゃんと数人のおっさんしかいない。
これら状況から推理するまでもなく、ローカル線でのインド人は全員、無賃乗車である。

まぁ、初日ということもあり10ルピーでムンバイ行きの切符を買う。

そして電車に乗ると日本人が珍しいのか、おっさんどもがけたたましく話しかけてくる。
「おいジャパニーズここ座れ!」「おいおまえ日本人だろ?こっちだ!」

しかし疑心暗鬼の塊であり、行方不明者になりたくないオレは、
絶対に信じないぞ!の強い精神で
ノーサンキューを言い続けるのである。

そして電車に乗っていると困った事がある。
それはどの駅にいるのか、わからないということだ。
というのもローカル線ではアナウンスなど気の利いたものはなく、
電車はただ駅に着く、停まるを繰り返すだけなのだ。
本当にムンバイ駅に向かってるのだろうか。

もし逆方向なら泣くいてやるからな。この野郎。



しかしそんな逆恨みに近い不安は杞憂に終わり無事にムンバイ駅到着。
ムンバイ駅は大阪で言うと天王寺駅なみに人が溢れている。

もちろん広い。

そして何人かの方はお気づきであろうが、
こんな広い駅でたった二人の日本人に会えるわけがないのである。 

梅田駅でも新宿駅でもいいっス。明日、駅集合ね!だけで集まれますか?
そいつぁ無茶すぎる注文だよね。

駅を見渡しそれに気づいた瞬間、重たいバックパックが益々重たくなった気がした。

あかん!これはあかんぞ。考えろ、考えるんやオレ!


待ち合わせ時刻は12:00。そして彼らも離岸流とはいえ日本人。時間には正確なはず。

ムンバイ駅で一番有名な場所。
それはイギリス統治時代に作られた世界遺産のムンバイ駅ホテル正門。

そこだ!!!

ただいま時刻は11:30。
社会人(元)として11:45の15分前の到着は死守せねばならない。

待ち合わせ場所を推測したオレは荷物を担ぎ上げ、ムンバイ駅ホテル正門に向かった。

m-st.JPG

12:15 すでにタバコは2本目がHighになった。
もう何人もの物売りに声をかけられた。

こにゃい。。。。どらちゃんも、しずかちゃんもこない。

13:15 すでにタバコは箱ごとHighになった。
こにゃい。。。。5分に一回話しかけてきた物売りたちすら、すでにオレには声をかけてこない。

待つことを諦めてインド人の群れをかき分け広い駅を探し回るがやはり出会えない。

もうダメだ!とふと目の前に見えたのはサイバーカフェの文字である。
*脚注 インドではインターネットカフェの事をサイバーカフェと呼ぶそうです。

そうだ!Facebookでメッセージを送ろう。
ひょっとしたら、すでに彼らはアグラー事件の学生のように
行方不明になっているのかもしれない。

そうなったら大変だ!一刻も早く連絡を取らないと・・・



cyber.jpg

サイバーカフェに入り、すぐさまFacebookを開く。
人間貧すれば窮するもので、一度落ちると悪い方に悪い方に転がるものである。

Facebookが開かない?え?なんで・・・

メールボックスを確認すると

『guest様へ 今まで利用されたことのないエリアより同アカウントへのログインがありました。
あなたはご本人様でしょうか?云々』のメッセージが。。。

ほ、本人です!!本人ですよ!僕は!な、なぜ疑う!!

そういえば香港の空港で無料wifiが飛んでたから暇つぶしにfacebookを開いたっけ・・・

メールを読み進めると『ご本人確認のためこのURLにアクセスを』とのことである。

舌打ちをしながら、すぐさまURLをクリックするのだが
『このひとは誰ですか?名前を選択してください。』と
留学先で知り合ったハゲたおっさんの写真が出てくる。

知らねぇよ!覚えてねぇよ!
くそおおおお!!

しかし幸運なことに、適当に選んだ名前当てクイズに正解し
ご本人様であることが認められ、facebookのログインに成功する。

すると鬼のようにメッセージが入っていた。

そこには、ごめん!という文字が乱舞している。

ああ、これは何かあったなと『大丈夫?いまどこ?』とメッセージを送ると、
彼らもパソコンに張り付いていたらしくすぐに返信があった。


「ごめん、今どこにいるのか、俺らもわからんっちゃ。」

えっ?

「のび太が来る前にゴアに観光に行くって話したっちゃよね?」

うん、今日の早朝に着くバスに乗るって聞いてたけど。

「そのバスに捨てられたっちゃよ!」

はい?


少しまとめよう。

二人はオレが来る前に観光しようと南インドの方に旅立っていた。
当然、きちんと帰りのバスを取っており、今日の午前中にはムンバイに到着する予定であった。

しかし途中でバスが故障し、バスの運転手は逃亡。

二人は必死にローカルバスを乗継ぎ、
サイバーカフェを見つけそこから連絡しているとのことであった。


少なくとも彼らのいる場所は地球の歩き方に載っていない。
規模は村レベルらしくインド人に聞くとムンバイに行くには電車を使うしかないが、
一週間ほど待たないと乗れないとのことである。

しかも、このことでドラちゃんとしずかちゃんは大喧嘩をしているらしく、
メッセージ越しからも険悪なムードが漂ってくる。

だが、まぁ、状況はわかった・・・が、どうしましょう・・・か・・・

緊急インターネット会談が始まる。

そして出た結論は

①ドラえもんは南インドが気に入ったので南下する。
②しずかちゃんは、ムンバイには向かうがいつになるかわからないので、
のび太くんは先に旅を楽しんでください。
③オレことのび太は、一週間も待ってられないので
エローラというイヤらしい名前の街に旅立つ。

そう、僕らのバンド『怒羅江紋ズ』は無期限活動休止という
事実上の解散宣言を行ったのである。

みな思い思いのソロ活動をこのインドで行うことになったのだが、
オレなんて、まだみんなでライブ活動すらしたことがないんだぞ!

ソロ活動なんてやだよう!!(T△T)




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