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04日目!前編 一人旅の始まり -ムンバイ→アウランガーバード- [インド旅行記-アウランガバード-]

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「ええ?もう行っちゃうんですかぁ・・・?」キン肉マンさんが寂しそうにつぶやく。

うん、電車の切符がとれたんだ。やっぱエローラ行きたいしね。


「でも、ムンバイのほうが楽しいですよぅ。」と翻意を促される。

よく考えてみればオレは彼の話を聞くばかりで自分のことなど何も話していなかった。
悪いことをしたなと思いつつも、これ以上物価が高いムンバイにいたくなかった。

うん、行くよ。昨日のカレー美味しかったね。話もとても楽しかった。

「そうですか・・・僕はどうしようかぁ・・・」と負の感情が爆発しそうになっていたので、
いろいろありがとう、元気でね。と無理やり握手をして話を切り、ホテルを出る。




さぁ、今から本当に一人旅が始まるんだ。
なんでも来いだ!と気持ちを切り替え駅に行く。

駅の電子掲示板を確認するともうすでに、アウランガーバード行きの電車はきているらしい。

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地球の歩き方によると電車の中はスリや強盗や悪い人がいっぱいいる危険地帯らしい。
油断すると一文なし一直線である。

疑心暗鬼の塊であるオレは自席につくと、
さっそく日本から持ってきたチェーンキーをバックパックに括りつけ
悪い人の餌食にならないよう備えた。

だいたいオレは日本の新幹線であってもトイレに行くのに
荷物を持っていくような用心深い人間である。

このインドになんの備えもなく来るはずがないのだ。
くるならこいや窃盗団!

しかし、ある種インド人より目つきの悪くなったオレには、
インド人も話しかけてこず、無事アウランガバードに到着する。

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アウランガーバードはエローラへの中継地点となる地方都市である。
こういう地方都市の駅前には、
安ホテルが集中しているのでホテル探しはさほど苦労しない。

あああああホテルホテルホテルーーーーと叫びながら、
外国人とみると群がってくる客引きたちと交渉すればいいのだ。

自ら動く必要がない便利なシステムであり、
日本ではエロい店以外ではなかなか見られないシステムである。

その中で、あえて一番態度のでかいちょび髭にホテルを紹介しろと言うと、
殺気立った彼の雰囲気は一変し、本当にいいの?とニコリと微笑んできた。

日本ですらエロい店でのこういう輩は「可愛い子いるよ!」といいながら
平然と100kgオーバーのぶーちゃんを紹介してきたりするものであるが、
渡したタバコの媚薬がきいたのか、値段交渉をするまでもないグッドプライスを提示される。

日本のエロ客引きたちも見習うべきである。
これが客に対する真摯たる態度というものであるのだ。

*脚注 私が旅をしたのは冬でした。北上したためどんどん寒くなってきます。
そんな中でホテルで一番重要なのはお湯が出るかということです。
お湯が出ないとプルプル震えながらシャワー浴びることになります。
結果、風邪を引き連泊になった旅行客を何人も見ました。
「ホットウォターは使えますか?(Can I use hot water?)」
これは口に出して何度もつぶやきたい言葉です。





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