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37日目!前編 デリーは死ね。耳掻き屋は仲間を呼ぶ -デリー- [インド旅行記-デリー-]

Liar.jpg

しずかちゃんの携帯は不通のまま
念のためFacebookにメッセージを送ったのだが返信はなかった。
既読にすらなっておらず、なんとなくこちらまで不安になってくる。



そして朝、宿代の300ルピーを支払うと、
なぜかホテルマンは首を横に振った。

インドでは首を横に振るのはYESの意味であると
何かの本に書いてあったが、
その表情はどうみても拒絶である。

意味がわからずキョトンとしていると
このクズじゃなくてホテルマンは
「おい足りないぞ!昨日のリキシャ代、
オレが立て替えておいたから、それを払え!」

オレに100ルピーを支払うよう要求してきた。
 
かわいそうに・・・脳の病気かな・・・
難しい言葉はわかんないかも・・・と
優しいオレは、ため息と一緒にヤダ!と一言つぶやき、後ろを振り向かずに外に出た。

知性の乏しい彼にもNoぐらいの単語は理解出来たのだろう。

後ろから、ぎゃあぎゃあとわめく声が聞こえるが、
オレの意思は伝えたので問題なしである。

でも500ルピー札で払ってたら、
釣り銭返さないとかでモメてたんだろうなコレ。

ちっ!本当に最後までクズのようなホテルだったわい。

あー、意味は分からないけどー、
いまVikram Place Guest Houseっていう文字が頭に浮かんでいるなー。
うーん、意味は分からないけどー、
デリーのハージラットニザマディン駅が近い・・・?
どういう意味だろー。
変な電波を受信してしまったなー。
dirtyhotel.JPG

皆さんもホテル選びは慎重に!


ホテルを出てすぐの駅から電車に乗り
ISBTバスターミナルに到着する。
そしてバス会社でダラムサラ行きのチケットはすぐに取れた。

気のいいバス会社の兄ちゃんが
「夕方五時にここに集合ね。荷物は裏に置いてていいぞ?」というので
その好意に甘え、街をぶらつく。

そして、街には特に何もないことがわかった。
このクソ暑いのに・・・これは退屈だと、広場のベンチに座る。

ポケーと視点を定めず目をふらつかせていると
他のベンチで、インド人が何かをしているのに気付いた。

あっ!地元のインド人が耳かき職人にホジホジしてもらっている!

earclean.jpg

あ!あれ、いいなあ!!!
オレもやってもらいたい!


というのも実はこの旅で、オレは耳かきをなくしていたのだ。

趣味とも言える耳掃除を一ヶ月近くしていなかった
オレのコリコリしたい!という欲求は日増しに深まっていった。

その欲求に抗えきれず小指も突っ込んだし、
あまつさえ爪楊枝までぶっこんでいたが、
その結果は満足から程遠いものであった。

drugs5.jpg

そんな欲求不満を解消できるスキルを持ったヤツが目の前にいるのですよ・・・

耳をカキカキしている小汚いおっさんがオレには天使に見えたのだ。

もう!ぜったい声掛けよう!

しかし、心は決まったものの
どのタイミングで話しかけようかしらん?と
乙女のようにモジモジしていると、
別の場所で、これまた汚いおっさんが耳かきを持って座っているのを発見する。

おお?あっちにも神様おるやん!

オレはおっさんに駆け寄り、イアーイアーと耳を指差した。

するとおっさんは「承知した!50ルピーだ!」と
商売道具である耳かきを、オレの右耳に押し当てる。

ああ、楽しみだ!!!!

コリコリ・・・コリコリ・・・
あの・・・おっさんソコは耳たぶですよ・・・?

おっさんは執拗に俺の耳たぶをノックしてくる。

いやいやおっさん!オレは焦らしプレイなんて望んでねえんだよ!
さっさと突っ込めよ!バカ!!!

すると、どうしたことであろうか。
「ほうら、こんなに取れたぞ!」
山盛りのロウのようなドロリとした耳くそを俺に見せつけてきた。

おお・・・さすがインドである。
耳の穴に突っ込まなくも、こんなに取れるんだね・・・

って、そんなバカな!!!!!!

て、てめぇ!これはどうみても、てめぇが指でコネコネして作った謎のねちょねちょだろうが!

俺の耳クソさんはな!乾式だからそんなドロドロしてねぇんだよ!!!

マジメにやれ!!!この無能野郎が!!!

しかしおっさんはオレの怒りの声を右から左へと聞き流し、
おっさんは俺の左耳・・・いや耳たぶをコツコツと・・・
「ほら、こんなに・・・」

もういい!!!やめろ!!!!

こんなバカに俺の崇高な欲求不満を
解消させようとしたのが間違いであったのだ。

シネ!!!と日本語でつぶやきながら50ルピーを渡す。

すると、おっさんは「両耳やったから100ルピーだ!」と激昂するではないか!?

いやいや激昂したいのはこっちだよ!
なんでオマエが逆ギレしてるんだ!?

しかしこのおっさんは、なかなかやり手であった。

激高しながらも、スッと右手をあげたかと思うと、
それに呼応するかのごとく、仲間たちがやってきてくる。
madhand.jpg
そして、あっという間に取り囲まれてしまった。
こ、これは・・・逃げようにも逃げれん・・・

き、汚いぞ!!!正々堂々と勝負しろや!!!

そして数十秒後、100ルピーを震えながら出す
オレの情けない姿がそこにはあった。

く、くそっ・・・!完全な敗北だ・・・!
お、オレが何したっていうのさ・・・
ほんま大都会はおそろしいとこやで・・・

欲求不満と悪態を抱えオレはその場を後にした。

空を見上げるとインドらしくない真っ青な空。


でもな!!オレは青い空も、デリーも、
ぜんぶ大っ嫌いなんだよ!!!!呪ってやるからな!耳かき屋!!!

Delhi.jpg




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